体積レポート機能は、2時期の地表面の標高差を基に体積(土量)の差分を計算し、地形の変化度合いを数値と共に視覚的に表現できる機能です。基準面に対して比較面の体積が増加した部分を「盛土量(凸)」、体積が減少した部分を「切土量(凹)」として表示します。
この機能を使用することで、工事現場における土量の変化を定量的に把握し、レポートとして出力することができます。
【ご利用条件】
- プロジェクト内に2つ以上の地形データ(DSM)が作成されていること
- 体積計測用のポリゴン(図形)が作成されていること(「体積を比較する」を参照)
- 比較対象の地形データが計測範囲内にデータを持っていること
- オプション契約が有効であること(契約状況によっては利用できない場合があります)
【操作手順】
1. プロジェクトを開く
- KUMIKIにログインします。
- プロジェクト一覧から、体積レポートを作成したいプロジェクトを選択してクリックします。
- プロジェクト詳細画面が表示され、地図上にオルソ画像や地形データが表示されます。
2. 体積計測ポリゴンを選択する
- 地図上に表示されている体積計測用のポリゴン(黄色の枠線で表示)をクリックします。
- ポリゴンをクリックすると、選択状態になり枠線が赤色に変わります。
- 画面左側に「体積計測」パネルが表示されます。
3. 地形データの判定を確認する
- 判定が完了すると、体積計測の結果(体積(凸部分)、体積(凹部分)、面積など)が表示されます。
4. 体積レポートダイアログを開く
- 地形データの判定が完了すると、「体積差を比較(多時期)」ボタンと「体積レポート(2時期)」ボタンが有効になります(青色で表示)。
- 「体積レポート(2時期)」ボタンをクリックします。
- 体積レポートダイアログが全画面で表示されます。
- ボタンが無効(グレー表示)の場合は、以下の原因が考えられます:
比較可能な地形データがひとつもない
地形データが計測範囲外にある
オプション契約が必要
5. ヘルプの参照(任意)
- 「体積レポート(2時期)」ボタンの右側にある「?」アイコンをクリックすると、体積レポートの説明が表示されます。取り込み条件に不安がある場合は、最初にご確認ください。表示されるヘルプの要点:
- 基準面と比較面の2つの地形データを比較します
- 盛土量(赤)は体積が増加した部分を示します
- 切土量(青)は体積が減少した部分を示します
6. 基準面と比較面を選択する
- 体積レポートダイアログの左側パネルで、以下の設定を行います。
- 「プロジェクト名」には現在のプロジェクト名が表示されます(変更不可)。
- 「基準面」のドロップダウンメニューをクリックして、比較の基準となる地形データを選択します。通常は古い時期の地形データを基準面として選択します。範囲外の地形データはグレー表示され、選択できません。
- 「比較面」のドロップダウンメニューをクリックして、基準面と比較する地形データを選択します。通常は新しい時期の地形データを比較面として選択します。
- 基準面と比較面に同じデータを選択することはできません。
7. 計算結果を確認する
- 基準面と比較面を選択すると、以下の計算結果が自動的に表示されます。
- 「面積」:計測対象ポリゴンの面積(㎡)
- 「盛土量」(赤):基準面に対して体積が増加した部分の量(㎥)
- 「切土量」(青):基準面に対して体積が減少した部分の量(㎥)
- 「差分土量」:盛土量と切土量の差(㎥)。マイナスの場合は全体として土量が減少したことを示します。
8. 地図表示を確認する
- ダイアログの右側には、土量変化を視覚的に表示した地図が表示されます。
- 赤色の領域は盛土(土量が増加した部分)を示します。
- 青色の領域は切土(土量が減少した部分)を示します。
- 画面右下に土量変化の凡例が表示され、色の濃さと高さの変化量の対応を示します。「増」は最大増加量、「減」は最大減少量を表します。
- 地図上では、ズームイン・ズームアウト、回転などの操作が可能です。
9. 表示モードを切り替える(任意)
- 画面下部のモード切替ボタンで、表示する土量の種類を切り替えることができます。
- 「盛り切り」:盛土と切土の両方を表示します(デフォルト)
- 「盛土のみ」:盛土(赤色)のみを表示します
- 「切土のみ」:切土(青色)のみを表示します
- 該当する土量が0の場合、そのモードボタンは無効になります。
10. 透過度を調整する(任意)
- 画面下部の「透過」スライダーを操作することで、土量変化の表示の透過度を調整できます。
- スライダーを左に動かすと透明度が上がり、背景の地図が見やすくなります。
11. コメントを入力する(任意)
- 左側パネルの「コメント」欄に、レポートに関するメモやコメントを入力できます。
- 入力したコメントは、レポートをコピーする際に含まれます。
12. レポートをクリップボードにコピーする
- 画面下部中央の「クリップボードにコピー」ボタンをクリックすると画面キャプチャをクリップボードにコピーします。
- コピーした画像は、Word、Excel、PowerPointなどのアプリケーションに貼り付けて使用できます。
13. ダイアログを閉じる
- レポートの作成が完了したら、「キャンセル」ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。
- プロジェクト詳細画面に戻ります。
【注意事項】
位置補正について
- 体積レポートの精度を高めるために、以下の点にご注意ください。
- 地形データ間の位置が合っていないと、正しい比較結果は得られません。
- 必要に応じて位置補正機能をご利用ください。
- 比較する地形データのそれぞれの高さが一致している必要があります。ずれがある場合は位置補正機能をご利用ください。
【エラーメッセージ】
エラーが表示された場合は内容をご確認のうえ、設定の見直しを行ってください。代表的なエラー例:
- 「基準面または比較面に計測対象の領域のデータが存在しないため、レポートを作成できません」:選択した地形データが計測ポリゴンの範囲をカバーしていない場合に表示されます。別の地形データを選択するか、計測ポリゴンの範囲を調整してください。
- 「基準面と比較面に同じデータが選択されています」:基準面と比較面に同じ地形データを選択した場合に表示されます。異なる地形データを選択してください。
- 「地形データを選択してください」:基準面または比較面が未選択の場合に表示されます。ドロップダウンメニューから地形データを選択してください。
- 「範囲外のため利用できません」:選択した地形データが計測範囲外の場合に表示されます。範囲内の地形データを選択してください。
【用語説明】
- 基準面:比較の基準となる地形データ。通常は古い時期のデータを選択します。
- 比較面:基準面と比較する地形データ。通常は新しい時期のデータを選択します。
- 盛土量:基準面に対して比較面の体積が増加した部分の量。地図上では赤色で表示されます。
- 切土量:基準面に対して比較面の体積が減少した部分の量。地図上では青色で表示されます。
- 差分土量:盛土量から切土量を引いた値。プラスの場合は全体として土量が増加、マイナスの場合は減少したことを示します。
- DSM:Digital Surface Model(数値表層モデル)。地表面の標高データを表します。
【よくある質問】
Q: 体積レポートボタンがグレー表示で押せません。
A: 以下の原因が考えられます。プロジェクト内に地形データが2つ以上ない、計測ポリゴンが選択されていない、地形データの範囲判定中である、オプション契約が必要な機能である、などの可能性があります。
Q: レポートをファイルとして保存できますか?
A: 直接ファイルとして保存する機能はありませんが、「クリップボードにコピー」機能を使用して、画像編集ソフトやOfficeアプリケーションに貼り付けてから保存することができます。
Q: 計算結果の精度はどの程度ですか?
A: 計算精度は、使用する地形データの解像度と位置精度に依存します。より正確な結果を得るためには、位置補正機能を使用して地形データ間の位置を合わせることをお勧めします。